【認知症の対応】外に出ようとする時

フクシ

✅介護歴15年以上の現役生活相談員
✅資格はケアマネジャーと介護福祉士を所持
✅累計1,000組以上の介護でお困りのご家族からのご相談を受けています
✅地域の方に向けた介護についての講演会をした経験があります

 

ご家族

あれ?

父さんどこ行ったの?

あ!外に出ようとしてるじゃん!?

びっくりした1人じゃ危ないよ〜…

 

フクシ

こんにちは。

フクシ(@ryusukefukushi)です。

今回は認知症になった方の症状の事例と、

その対応方法をまとめてましたのでご覧ください。

実際行った私の経験談もあります

 

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事例「徘徊② 外に出ようとする時」

 

認知症の症状が進行すると、徘徊してそのまま家から外に出ようとすることがあります。

 

外に出ようとする原因

 

「徘徊」とは、目的もなくうろうろと歩き回ることです。

そこからそのまま家から外に出ようとする原因ですが、

 

 

  • 記憶障害や見当識障害により、自分の状況が理解できない
  • 身体的、精神的な不安やストレス
  • 外に用事がある

 

 

などが挙げられます。

 

自分の状況が理解できない

 

以前、介護ケアを嫌がる時でお話ししたように、認知症の症状が進行すると「見当識障害」という、今何時で自分がどこで何をしているかわからなくなる状態になることがあります。

 

その状態から、

「あれ?自分はなんでここにいるんだろう?

というかここはどこ?え?今何時?」

という不安から周りをいろいろと見てまわり、今の状況を把握してしようとされます。

 

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身体的、精神的なストレス

 

また、「トイレに行きたい」、「何か食べたい、飲みたい」という言わば身体的な不安やストレスや、

 

今まで仕事や家事、子育てなどを忙しくしていた方が、

「あれ?こんなにのんびりしててよかったっけ?」

いつも何かしていたような。こんなにゆっくりしてて大丈夫?」

という精神的な不安やストレスから、徘徊をされるケースもあります。

 

身体的な不安やストレスはその都度ありますが、精神的な不安やストレスは夕方に起きることが多く、「夕暮れ症候群」や「たそがれ症候群」などと呼ばれています。

 

今や社会問題になっている「徘徊問題」

 

以前、徘徊する時でも話しましたが「徘徊問題」は社会問題にもなり、2007年12月に当時認知症の高齢者が外を徘徊されて電車にはねられて死亡した事件がありました。

 

その賠償責任が亡くなられた高齢者のご家族にあるか否かで鉄道会社と裁判になり、結局16年3月の最高裁で無罪となりましたが、事故から判決までの10年近くご家族は徘徊による事故死で、ご苦労をされてしまうことになりました。

 

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実際経験した話し

 

ちなみに私が働いている施設でもご利用者が外に出ようとされることはよくあります。

 

もしご利用者が介護施設から外に出られて事故に遭われたら…

 

こんなことになったらとてつもない責任問題に発展しますので、ご利用者の「離設行為(りせつこうい)」は絶対ないよう、全職員が目を光らせています。

 

NGな対応

 

では実際、認知症になったご家族が外に出ようとする時にやってはいけないNGな対応ですが、

 

 

  • 「やめなさい」、「面倒かけないでよ」と否定的な対応をする
  • 動かないように縛りつける

 

 

というような対応をすることです。

 

なぜこの対応がいけないのか

 

原因でも挙げたようにさまざまな理由で外に出ようとしてしまいますが、良くないのは相手を忘れた時の対応と同じように、否定的な対応をしてしまうことです。

 

認知症は脳が萎縮し、症状が進行しても自尊心や感情は残っていたりします。

 

そこで否定的な対応をすると相手に過度なストレスを与えてしまい、認知症が進行してしまう可能性があるんです。

 

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身体拘束はもっと良くない

 

また、「危ないから」、「歩いて欲しくないから」という理由でご本人が動かないように縛りつけるのはもっと良くないです。

 

やはり急に縛られて動かなくなると、

「なんでここまでされなきゃいけないんだろう」

と生きる意欲の低下や、認知症の症状の進行が急激に進み、そのまま寝たきりになってしまう可能性があるからです。

 

ご家族

でも家族としても家から外に出てもし事故に遭ったらと思うと怖いわよ。

何か方法ないのかしらね〜…

 

OKな対応

 

フクシ

主な対応方法ですが次の通りになります。

予防と対策の準備をして事故にならないようにしましょうね

 

では逆にどのような対応をするとOKなのかと言いますと、

 

 

  • 位置情報システムを使う
  • 名札を付ける
  • 時間帯、パターンを把握する
  • 1日1度は外に出てみる
  • やりがいを探してみる
  • ご本人が好きな音楽をかけたりテレビ番組を流す

 

 

となります。

 

なぜこの対応がふさわしいのか

 

まずは万が一ご本人が外に出てもその位置がわかるよう、携帯電話や市販のGPSを使って位置情報を把握できるようにしましょう。

 

スマホだと位置情報を共有できる機能もありますし、最近ではAmazonや楽天などでGPSも販売されています。

 

ご家族が認知症になった際は万が一のことを考えて、準備しておきましょう。

 

ご本人が良ければ名札を付ける

 

またはご本人が普段から身につけている衣類や財布、カバン、靴にご本人の名前やご家族の連絡先を記した名札を付けてみるのも良いでしょう。

 

ご本人が携帯電話やGPSを忘れて外に出ても、名札があれば見かけた方が警察や名札にある連絡先に電話をしてくれる可能性があります。

 

名札を付けることにご本人が「恥ずかしい」と、拒否することもありますが、検討してみてください。

 

時間帯、パターンを把握する

 

外に出ようとするのが終始ではなく、時間帯(朝、夕方など)やパターン(食後、家に人が少ない時など)が決まっていればそれらを把握してみてください。

 

決まっていればそれらの時間帯に外に出ることを気にすればご家族の負担も幾分減るからです。

 

徘徊する理由を聞いてみる

 

もし、ご本人との意思疎通が可能であればなぜ外に出ようとするのか聞いてみるのも良いです。

 

理由があるのならそれらにお応えすると外に出ようとすることが減ることがあります。

 

何かやりがいを作る

 

また、洗濯たたみや掃除など家事をお願いするのも良いですね。

 

それらの何かひとつでもやりがいが見つかれば、外に出ようとすることが減ります。

 

好きな音楽やテレビ番組を

 

ご本人が好きな音楽やテレビ番組などを流して見てもらうのも良いでしょう。

 

ご本人が好きなものを見たり、聞こえたりと五感で伝えるとそちらに集中し、外に出ようとすることが減ることがあります。

 

認知症の対応も大事ですが

 

認知症は病気のひとつです。

 

毎回同じ対応をするのは正直ストレスがたまるかもしれませんが、認知症になったご本人も混乱しています。

 

大事なのはご本人のストレスや負担を最小限にすることです。

 

ですが、やはり私は介護をする方のストレスや負担も最小限にして欲しいと思います。

 

フクシ

認知症の方の対応で疲れた方はあまりためこまず、

ご家族や地域包括支援センターやケアマネジャーなどに相談してひとりで抱え込まないでくださいね

 

まとめ

 

 

  • 認知症の症状の進行にともない徘徊してそのまま家から外に出ようとすることがある
  • 否定的な対応や身体拘束は控える
  • 位置情報システムを使う
  • ご本人が良ければ名札を付ける
  • 時間帯、パターンを把握する
  • やりがいを探してみる
  • ご本人の好きな音楽やテレビ番組を流す
  • 介護をするご家族は認知症の方の対応でストレスがたまりやすいので他のご家族や機関に相談してひとりで抱え込まないでください

 

 

となります。

 

介護はやはりストレスがたまりますよね。

 

私は介護の仕事を10数年していますが今でも精神的に疲れる時がたくさんあります。

 

なので自分を犠牲にしないで無理せず対応してくださいね。

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