認知症の高齢者が介護ケアを嫌がる時の原因と対応策

フクシ

✅介護歴15年以上の現役生活相談員
✅資格はケアマネジャーと介護福祉士を所持
✅累計1,000組以上の介護でお困りのご家族からのご相談を受けています
✅地域の方に向けた介護についての講演会をした経験があります

 

ご家族

父さん着替えるよ〜

…ってちょっと!

何で嫌がるのよ!?

着替えるだけだから!!

 

フクシ

こんにちは。

フクシ(@ryusukefukushi)です。

今回は認知症になった方の症状の事例と、

その対応方法をまとめてましたのでご覧ください。

実際行った私の経験談もあります

 

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事例「拒否① 介護ケアを嫌がる時」

 

認知症の症状の進行によって、

 

  • おむつの交換
  • 入浴のお手伝い
  • 着替え
  • 食事のお手伝い
  • 歯磨きのお手伝い

 

などを嫌がる時があります。

 

介護ケアを嫌がる原因

 

原因としては、

 

 

  • 認知症の症状の進行によっておむつ交換、着替えなどの介護ケアが理解できず、急にズボンを下ろされた。などと感じる
  • 自分で思い通りにできないことによる不安
  • 体調が悪い
  • 介護ケアをする相手が異性なので恥ずかしい

 

 

などが挙げられます。

 

理解ができずに嫌がることが多い

 

認知症の症状が進行すると「見当識障害」という、今何時で自分がどこで何をしているかわからなくなる状態になることがあります。

 

そこでご本人が失禁してしまっても失禁したことを理解してできないため、ご家族や介護職員が着替るためにズボンを脱がしても、

「え?急にズボンを下ろされたぞ!?」

と感じてしまい、拒否してしまうことがあるんです。

 

自分で思い通りにできないと嫌がる

 

人は加齢や認知症の症状の進行によって、身体機能が衰えていきます。

 

私たちは着替えることに苦労することはありませんが、ご本人にとってはひと仕事するぐらい疲れてしまうんです。

 

そこで自分の身体が満足に動かせず、人の手を借りてやっとできるようになると、

「このまま手伝ってもらってばかりで大丈夫なのか?」

と、不安が募り、

「自分でなんとかしなきゃ!」

と、嫌がって拒否してしまいます。

 

純粋に体調が悪いことも

 

肩が痛い、腰が痛いなど、純粋に体調が良くなくて嫌がることもあります。その日に痛がっていることがないか、発熱などでふらふらしていないか。確認することも大切です。

 

異性だとやはり恥ずかしい

 

あとはやはり異性に介護ケアをしてもらうのが恥ずかしい場合があります。

 

例えば着替えで女性が男性から服を脱がされたらやっぱり恥ずかしいですよね。

 

実際経験した話し

 

ちなみに私が働いている施設でも、ご利用者の介護ケアに対する拒否は何度か見られます。

 

その都度、後述するOKな対応をしています。

 

NGな対応

 

では実際、

認知症になったご家族が介護ケアを嫌がった時のやってはいけないNGな対応ですが、

 

 

  • 「わがまま言わないの」
  • 「ひとりでできないでしょ」

 

 

というような対応をすることです。

 

なぜこの対応がいけないのか

 

良くないのは相手を忘れた時の対応と同じように、否定的な対応をしてしまうことです。

 

原因でも挙げたようにさまざまな理由で介護ケアを嫌がりますが、

 

認知症は脳が萎縮し、症状が進行しても自尊心や感情は残っていたりします。

 

そこで否定的な対応を取ると相手に過度なストレスを与えてしまい、認知症が進行してしまう可能性があります。

 

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ご家族

でも素直に聞いてくれると助かるんだけどなぁ…

何か方法あるの?

 

OKな対応

 

フクシ

主な対応方法ですが次の通りになります。

私が働いている介護施設でも、同じ対応をしています!

これをやるとうまくいきやすくなりますよ!!

 

では逆にどのような対応をするとOKなのかと言いますと、

 

 

  • 時間を空けて再度お声掛けする
    →その場で何度も誘うのは逆効果になることが多い
  • 違う方がお声掛けする
    →同性の方や違う親族で対応する
  • 白衣を着てお声掛けしてみる

 

 

という対応がおすすめです。

 

なぜこの対応がふさわしいのか

 

やはりしつこいと誰でも拒否反応が出てしまいますので、一旦時間を空けて再度お声掛けすると良いでしょう。

 

時間は個人差がありますが、私の今までの経験だと10分〜30分ぐらい空けてました。

 

違う方が対応するのも良い

 

また、同性や違う親族で再度お声掛けも良いです。

 

例えばお風呂やトイレなどで、女性が自分が着ている服を男性に脱がされるのはやはり嫌ですもんね。

 

おすすめは白衣

 

あとやはりおすすめなのは、以前おかわりを何度もする時でもお話ししましたが、白衣を着てお声掛けをすることです。

 

我々人間は権威がある人の言葉は信じやすいです。

 

ここで医者に言われると、

「そういうものなのかぁ」

と、納得してくださることがよくあります。

 

是非試してみてください。

 

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認知症の対応も大事ですが

 

認知症は病気のひとつです。

 

毎回同じ対応をするのは正直ストレスがたまるかもしれませんが、認知症になったご本人も混乱しています。

 

大事なのは相手にストレスや負担を最小限にすることです。

 

ですが、やはり私は介護をする方のストレスや負担も最小限にして欲しいと思います。

 

フクシ

認知症の方の対応で疲れた方はあまりためこまず、

ご家族や地域包括支援センターやケアマネジャーなどに相談してひとりで抱え込まないでくださいね

 

また、介護保険の申請から老人ホーム入居まで負担をかけたくない方はコチラもご覧ください。

 

まとめ

 

 

  • 認知症によって、おむつ交換や入浴のお手伝いなど、介護ケアを嫌がることがある
  • 「わがまま言わないの」など相手を否定するのは控える
  • 時間を空けたり、違う方がお声掛けして対応する
  • 白衣を着てお声掛けしてみる
    (ヘルパーや顔見知りでない方が望ましい)
  • 介護をするご家族は認知症の方の対応でストレスがたまりやすいので他のご家族や機関に相談してひとりで抱え込まないでください

 

 

となります。

 

介護はやはりストレスがたまりますよね。

 

私は介護の仕事を10数年していますが今でも精神的に疲れる時がたくさんあります。

 

なので自分を犠牲にしないで無理せず対応してくださいね。

 

ご家族

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